2012年08月27日

県産杉を使う

県内で伐採された木材よりも外国産が安く手に入る。
建築費を下げるために外材を使用する。
経済原理から県産材がますます高くなる。
簡単に言うと、これが日本の林業界の現状である。
自治体は地元の林業を守るため、地場産の木材を使うことを奨励し住宅等には補助金で援助している。

昨年竣工した全徳島建設労働組合(フレッセ)会館は設計競技だった。
設計条件の中に、県産杉の使用を義務付ける項目があった。
そのまま読み込めば構造を木造とし、柱・梁等に杉材を使用するのが常道だろう。
しかし100人を収容する大会議室を内包している事を考えれば、木造よりも鉄骨造の方がコストが
安くなると判断し、杉を仕上材として活かすことにした。

しかし杉を仕上材として使用するのは、はなはだ難しい。
扱いを間違えると ‘うどん屋’ になってしまうのだ。
新会館は組合員や職員の方々が誇りに思えるような、モダンでお洒落なものしたかった。
そこで、壁一面に角材を張り、外部と内部が連続するような広がりのあるデザインを考えた。
シンプルなディテールが素材の持ち味を最大限引き出し、空間の独自性を高めている。
県産杉の新たな使い方を提案出来たと思っている。

s-IMG_9442c-2.jpg
正面左側の壁に杉角材を張っている。それが内部まで連続していく。

s-IMG_9473-2.JPG
外から内へ、内から外へと杉材が視線を誘導し、広がりを演出する。
黒い壁はポスター用掲示板で、天然ゴムを貼っている。



posted by @せ at 18:38| Comment(0) | 建材あれこれ | 更新情報をチェックする

2012年08月26日

ゴッドファーザー

大学に入学したものの理想と現実のギャップに悩み、鬱々と無為な日々を送っていた頃に観たのが
『ゴッドファーザー』だ。

当時は1930~40年代のフランス映画に傾倒していたので、正直期待はしていなかった。
しかし予想は見事に裏切られ、アメリカ映画の底力を見せ付けられることになった。

ベッドに横たわる馬の首にまず度肝を抜かれ、A・パチーノが相手方のボスと警察署長の頭に銃弾を撃ち込むシーンで興奮し、ラストの粛清場面でカタルシスを覚えた。
非の打ち所ない完璧な映画だと今でも思う。

よく妻と、パートⅠ~Ⅲのどれが作品的に優れているか議論する。
彼女は何といってもだと言う。
父と息子のドラマを入れ子状に編集したのアイデアはとても秀逸で捨て難いと、僕は反論する。
パートが話題にのぼることはない。

images.jpg
M・ブランドはこの撮影時、48歳。今の僕より9歳も若いのだ。


 
posted by @せ at 21:54| Comment(0) | 映画だっ! | 更新情報をチェックする

野外彫刻展

毎年恒例となっている彫刻展が来週から徳島中央公園で始まるそうだ。
散歩していると、作家らしき人が大汗をかいてセッティングしていた。

下の写真は水門のハンドルだが、風雪に耐えた貫禄が漲っている。
申し訳ないが、その辺に並んでいる彫刻よりはるかに迫力がある。
錆の色がいい。そして何より形に媚びが無い。
機能以外の恣意性を拒絶する造形ほど美しいものはない。

DSC00579_R.JPG


posted by @せ at 20:05| Comment(0) | 日記 | 更新情報をチェックする