ワンルームは平面的に計画するのが常道だが制約上無理な場合、縦方向に空間を一体化することで解決を図ることもある。昨年竣工した住宅は夫婦と子供(男子二人)の住まいで、話を進めていく上でこの御家族には定型型のプラン(1階にLDK、2階に個室がずらーっと並ぶタイプ)ではうまく機能しないことが分かってきた。そこで1階に寝室、居間、2階にDK、中2階に子供室という構成にし、寝室・水回り以外は全てスキップフロアで縦に繋がるよう計画した。子供室は成長に合わせて家具で仕切ることが出来るが、決して個室にはならない。居心地を悪くすることで、居間やDKで過ごす時間が多くなる。
家族の時間を少しでも増やすためのワンルーム住宅である。

写真奥のオープンな子供室と吹抜のDKが繋がっている。子供室の下には居間がある。スキップフロアで一体化している。一番手前はロフトの納戸。

居間からDK方向を見る。