2012年08月20日

子供部屋を考える

充実した空間は必要ない。むしろ不快な方が良いとも言える。
そうすることで子供たちが居間やキッチン、ダイニングにいる時間が相対的に多くなる。
東大生の6割は居間で受験勉強をしていたというデータがあるぐらいだから恐れることはない。
そしてなにより快適にすれば部屋に籠ることが多くなり、親との関係は薄れる一方になる。
個室を狭くした分、居間とかDK等の皆が集まれる場所を広くすればいい。

また個室化を避けるため、お子さんが複数の場合も一室として作っておき、成長につれて家具等で
仕切る方法をとることが多い。
壁で仕切らないのは、子供たちが家を出て行った後の部屋の扱いによるからだ。
主の居なくなった部屋は物置になるのが関の山で、有効に使われている例をあまり知らない。

仕切りの家具を撤去すれば奥様の趣味の部屋としても使えるし、定年後の御亭主の“出勤先”にも
なる。
つまり部屋の用途をがんじがらめに考えないことが、将来の人生設計にもつながるのではないかと
考えている。

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お子さん二人の部屋。成長につれて家具で仕切る。建て込んだ地域なのでハイサイドライトを設けている。

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建具を引き込めば廊下と子供部屋が一体となる。

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子供部屋に行くには居間の一角にあるラセン階段を上がらねばならない。
これも個室化を防ぐための方策。






posted by @せ at 18:36| Comment(0) | 住宅設計あれこれ | 更新情報をチェックする
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