2012年10月24日

第3の男


高校2年生のある朝、クラスメートのI君が
「昨夜の『第3の男』観た?ラストがとても良かった!」と興奮した様子で叫んでいた。
オレはすでに2回観てるぞ、と優越感を持ちながらその声を聞いていた。

オーソン・ウェルズは最初出演オファーを断ったのだが、たまたま遊びに行った遊園地でロケに出くわし、
とても楽しそうなので出演を承諾したというエピソードが残っている。

また、有名になり過ぎた感のあるラストシーンは、製作者セルズニックのアイデアだそうで、G・グリーン
の原作も脚本もこうではなかった。
現場で急遽決めたことが、映画史に燦然と輝く名シーンになった。

この作品は『光と影の映像美』と称えられるが、僕は『光と影と陰の映像美』だと思っている。
ウィーンの古い街の壁に映るO・ウェルズの‘影’と、彼が登場する時の顔の‘陰’がとても印象的である。

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壁に映るハリー(O・ウェルズ)の影。

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暗いところから徐々に顔が現れ、陰が印象に残るハリーの登場シーン。



posted by @せ at 21:27| Comment(0) | 映画だっ! | 更新情報をチェックする
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