
近代建築の三巨匠の一人であるル・コルビュジエの設計で、20世紀最高の住宅とされている。
ピロティ、屋上庭園・・・・・等、近代建築の五原則が高い完成度で実現されている。
だが、この住宅を傑作たらしめているのはそのプロポーションだと、僕は思う。
階高がもっと高ければ、無骨になっている。
柱がもう少し太ければ、デザインは台無しになっている。
フランスは地震が少ないので、これほど細い柱でも構造は成立する。垂直荷重だけを受け持てば良いからだ。もしこれと同じデザインを日本でやろうとすると、ふた回り以上太くなる。そうするとプロポーションは完全に破綻する。それほど繊細なものである。
閑話休題
地球が温暖化していると最初に言い出したのはNASAの研究員で、フランスがこの説を全世界に広めた。
化石燃料がこの原因であるが、原子力は二酸化炭素を放出しない。
この理論が、当時重要産業として原発を輸出しようとしていた国策に合致したのだ。
フランスのように、地震の殆ど無い国だからこその政策である。
そして、これに原発を推進したい国々が飛びついた。
日本のように地震が頻発する国までも乗ってしまった。
つまり地球温暖化防止キャンペーンと原発推進はセットなのである。
僕が若い頃は、地球は氷河期に向かっているとされていた。
農作物に重大な影響を及ぼす寒冷化の方が、温暖化よりはるかに深刻なのだが・・・。

O4-House サヴォア邸に多大な影響を受けて設計した住宅。